ここしばらく右三つ巴紋の謎を追っている。
宇佐八幡宮を筆頭に、八幡系の神社といえば勾玉が三つ組み合わさったような形の巴紋。
向きなど意識したことがなかったのに、昨年になって気がついた向きが違う巴紋があることを。
宇佐神宮は尻尾の流れる向きが逆時計まわりの「左三つ巴紋」。
本当にたまに尻尾の流れが時計回りの「右三つ巴紋」がある。
左三つ巴紋ばかりの寺院で、右三つ巴紋がわずかに見つかることもある。
どうもその右三つ巴紋がある神社や寺院とは、宇佐神宮の八幡神(応神天皇)信仰が始まる前の地主神を信仰していた氏族と関連があるのではと考えている。
そのことを、以前大学で海外の歴史を研究していた知人に話したら、「日本史は専門外ですが、私達は伝承ではなく史料を重要視はしますね。日本の古代史は証明できない空白の時代があるので、何があったかはっきり言えないことは理解できます。ですがそんな自分にでも、右三つ巴紋のように『形』で見せてもらったら信憑性は高まります。伝承はヒントにはなると思いますが」と言われた。
やはり形で見せるのは大事か、ということはそれを分かって昔の人は残したんだろうか。
生涯に12万体、仏像を彫ったといわれる円空の存在も、謎を追っているうちに知った。
まだ昔のものが残っているうちに、撮って残していきたい。
早くこちらの活動ができるような仕組みを作らないと。