【大分県中津市】中殿貴船神社かまぎ餅神事 蛎瀬神楽奉納へ

【大分県中津市】中殿貴船神社かまぎ餅神事 蛎瀬神楽奉納へ
  • URLをコピーしました!
目次

いよいよ「かまぎ餅まつり」へ

先月、見たいと思っていた「かまぎ餅まつり」に行くことができました。

【大分県中津市】中殿貴船神社かまぎ餅神事 蛎瀬神楽奉納へ

私が到着した時は、まだ人がおらず、おそらく行事のサポートをされている女性の方にご挨拶してみました。

写真撮影や「豊のくにあと」掲載の確認をいただいた後、「かまぎ餅まつり」の説明もしてくださいました。

「鳩に見立てた餅が若衆たちが奪い合い、その餅が撒かれるんだけど、今年は若者たちはテスト期間中のため奪い合いは無いんです。残念でしょう」と話してくれました。

【大分県中津市】中殿貴船神社かまぎ餅神事 蛎瀬神楽奉納へ

神事が行われる神社のすぐそばはJRの高架。

なかなか不思議な光景です。

【大分県中津市】中殿貴船神社かまぎ餅神事 蛎瀬神楽奉納へ

中殿貴船神社
主祭神 高霾神 闇寵神 闇水波之神
相殿神 天種子命 鳥奈子ノ神
◯天種子命は中臣氏の遠祖也。中臣(藤原)鎌足は同族なり
◯この村に中臣氏あり、今は臣を除いて中と称する姓のみ残れり
◯中殿村は中臣の訛りたるもの

かまぎ(加万伎)餅祭 [中津市指定無形民俗文化財]
当貴船神社は景行天皇の御代から水の神を守り司って 一千余年、洪水を治め旱魃をうるおす奇しき神威により、 万民の危難を救ってきました。昔、或る大飢饉の年、仲津郡中臣村宮より、白鳥の大群が口々に芋の苗をくわえて飛来しました。ところがその苗が突然餅と化し飢えに苦しむ 人々の食糧となり、危機を救ったということです。以来毎冬、白鳥の餅奉献の祭祀が伝承されています。神事の後は裸の若者たちにより「かまぎ」に詰まった白鳥(はと)の形に似た神餅の奪い合いがあり、参詣の人々に餅まきが行なわれ、無病息災と来る年の豊作祈願されています。
[豊後風土記より]
中殿貴船神社氏子中

白い鳥、「白鳥」と書いて「はと」と読むんですね。

【大分県中津市】中殿貴船神社かまぎ餅神事 蛎瀬神楽奉納へ

どんどん人が集まってきて、神事も始まりました。

【大分県中津市】中殿貴船神社かまぎ餅神事 蛎瀬神楽奉納へ

神事の後は神楽がスタート。

豊前神楽の保存団体の一つである「蛎瀬神楽(かきぜかぐら)」による奉納です。

【大分県中津市】中殿貴船神社かまぎ餅神事 蛎瀬神楽奉納へ
【大分県中津市】中殿貴船神社かまぎ餅神事 蛎瀬神楽奉納へ

神事、神楽の後はいよいよ…

【大分県中津市】中殿貴船神社かまぎ餅神事 蛎瀬神楽奉納へ

この藁に包まれた中に例の餅があるとのこと。

【大分県中津市】中殿貴船神社かまぎ餅神事 蛎瀬神楽奉納へ
【大分県中津市】中殿貴船神社かまぎ餅神事 蛎瀬神楽奉納へ

多くの人が集まるなか、餅まきの始まりです。

そして餅まきが落ち着くと次に餅を包んでいた「かまぎ」が若衆の手によって

【大分県中津市】中殿貴船神社かまぎ餅神事 蛎瀬神楽奉納へ

屋根の上にあげられました。

何度も何度も投げられ、滑り落ちることなく「かまぎ」がようやく屋根にとどまると、拍手。

屋根にかまぎが上がるまでが一連の「かまぎ餅神事」のようです。

【大分県中津市】中殿貴船神社かまぎ餅神事 蛎瀬神楽奉納へ

そして神楽が再開。

いつか夜の神楽もじっくり見てみたいものです。

中殿貴船神社の場所

〒871-0030 大分県中津市中殿町3丁目

  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

2021年に豊前市へ移住。フォトライターとして、主に福岡県の豊前市・上毛町・吉富町・築上町・みやこ町・行橋市・苅田町、および大分県の中津市・宇佐市・豊後高田市・国東市といった旧・豊の国エリアを活動範囲としています。
カメラを持ってフラッと6時間のカメラ旅に出かけ、このエリアの史跡、神楽、祭りなどを記録し、「日常を離れた歴史の世界」の魅力を発信するほか、古民家図書館を運営。

地域の宝を守るために。大分県中津市 金色妙見宮の歴史継承プロジェクト(12/10まで)

免責事項とお願い

当サイトの記事の考察は、史書に基づかない推察を含みます。あくまで一つの仮説としてお楽しみください。

目次