北九州市から豊前市に移住して、以前よりもずっと、宇佐や国東半島が近くなりました。
史跡を巡っているうちに不思議に思っていたのは、結構な山奥なのになぜか「海神社」があったことでした。
例えば宇佐市安心院町龍王の海神社は、安心院盆地にあります。
海神社(うみじんじゃ)
〒872-0513 大分県宇佐市安心院町龍王
また、豊後高田市の並石ダム近くにも、海神社がありました。
海神社(うみじんじゃ)
〒879-0722 大分県豊後高田市一畑1669
並石(なめし)ダム近く。
盆地にダム、どちらも山のエリアであることは間違いありません。
奈良県吉野郡にも山中の「海神社」をGoogleMapで発見
大分県宇佐市や豊後高田市で、実際に車を走らせていた時に見つけた「海神社」以外、海近くはもちろん、それ以外にもGoogleMapで海神社を見つけました。
九州北部と瀬戸内海がつないだ先にある、かつての紀伊国(木の国)の海神社です。
海神社(わたつみじんじゃ)
〒638-0013 奈良県吉野郡下市町立石1260
〒638-0013 奈良県吉野郡下市町立石1260
海神社は安曇族の痕跡のひとつ
長い間不思議に思っていたのですが、その疑問を解決してくれる本に今年出会いました。
元奈多八幡宮の宮司さんが書いた本に、海神社が安曇族が自分たちの神を祀っていた神社であることが書かれていました。

読みは「うみじんじゃ」「かいじんじゃ」「わたつみじんじゃ」など
海神社の読み方は複数あるようです。
「うみじんじゃ」「かいじんじゃ」「わたつみじんじゃ」。
なぜ「海」を「わたつみ」と読むのか?
「海」を「わたつみ」と読むのは、「ワタ(海)」+「ツ(~の)」+「ミ(神霊)」で、「海の神霊」を意味する古語であり、神話に登場する海の神(綿津見神)や、単に「海」そのものを指す言葉だからのようです。
これは漢字で「海神」と書き、「ワタ(海)」はさらに古い形(「わだ」)も存在し、「ミ」は山の神を意味する「やまつみ」の「み」と同じく神霊を表す言葉のようです。
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