貴船神社の御祭神を調べていて、もう一つ気になったことがあります。
それは、高龗神と闇龗神のほかに、女神が祀られていること。
京都の貴船神社では、本宮に高龗神。
奥宮にも高龗神が祀られ、一説には闇龗神も祀られているとされています。
そして、結社には、磐長姫命(いわながひめのみこと)が祀られています。
磐長姫命は女神です。ここで、少し気になりました。
高龗神と闇龗神。そこに、女神。
でも、その女神は水の神ではありません。
では、なぜ貴船神社に磐長姫命が祀られているのでしょう。
さらに貴船神社の創建伝説を調べると、もう一人の女神が出てきます。
玉依姫命です。
伝説では、玉依姫命が船に乗り、大阪湾から淀川、鴨川、貴船川を遡り、水源の地である現在の奥宮までやってきたといいます。
そして、そこで水神を祀った。
つまり貴船神社の起源そのものにも、一人の女神が関わっています。
水源へ向かう女神。
水神を祀る女神。
これも、なんとなく気になります。
そして、大分周辺の貴船神社を調べてみると、少し違う組み合わせが出てきました。
高龗神。
闇龗神。
そして、弥都波能売神(みづはのめのかみ)。
弥都波能売神は、水を司る女神として知られています。
京都では、高龗神・闇龗神 + 磐長姫命。
大分では、高龗神・闇龗神 + 弥都波能売神。
同じ貴船神社なのに、そこに加わる女神が違います。
なぜでしょう。
これは、ただ神社ごとの御祭神の違いなのでしょうか。
それとも、その土地で大切にされてきた「水」と「女神」の関係が、それぞれ違う形で残っているのでしょうか。
まだ分かりません。
ただ、ここまで御祭神を並べてみると、私は一つのことが気になってきました。
高龗神と闇龗神は、「呼び名は違っても同じ神」とされています。
二つの名前を持つ、一つの神。
そこに、女神が加わる。
京都では磐長姫命。
大分では弥都波能売神。
そして貴船神社の起源には、玉依姫命もいる。
なぜ、水の神のそばには女神が現れるのだろう。
最初は、そんなことまで考えていませんでした。
ただ、貴船神社が多いことが気になって、御祭神を一つずつ調べていただけです。
でも、点を並べていくと、また別の「つながり」が見えてきました。
まだ、それが何なのかは分かりません。
だから、もう少しこの女神たちを追ってみようと思います。



