右三つ巴紋を追っていたら、高良山にたどり着いた。

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「なぜ右三つ巴紋を追っているのですか?」

最近、そんな質問をいただくことが増えました。

実は、私は右三つ巴紋そのものを追っているわけではありません。

右三つ巴紋を手がかりにして、神社や祭り、地名、人々の記憶がどのようにつながっているのか。

その地図を追いかけています。

神社を歩いているうちに、不思議な感覚を持つようになりました。

神社の名前や由緒が残っていることよりも、それが全国の小さな神社にまで、ある程度整理された形で残っていることのほうが、不自然に思えたのです。

明治時代には神社制度の整理が行われ、多くの神社で祭神や社名が整理・再編されました。

私は、その整理の中にも、ある種の法則が残されているのではないかと感じています。

もし過去を完全に消そうとするなら、社名や祭神を無秩序に変えてしまえばよかったはずです。

それでも一定の規則性が見えるように感じるのは、何らかの意図や制約があったからではないか。

そんな仮説を持ちながら、私は神社を一社ずつではなく、地図の上で眺めています。

もともと私はプログラマーとして仕事をしていました。

データベースを扱う仕事では、一つひとつのデータを見るよりも、全体を並べたときの法則性やパターンを見ることが大切になります。

神社を歩き始めてからも、その見方は変わりませんでした。

社名、祭神、社紋、祭り、地名。

それぞれを一つのデータとして地図の上に重ねていくと、不思議なつながりが少しずつ見えてくるのです。

今回も、そのきっかけは中津祇園でした。

中津祇園

祇園車を追って町を歩いていると、町家の奥にひっそりと建つ蛭子宮に出会いました。

諸町蛭子宮

そこが「中津四社」の一つであることを知り、さらに調べていくと、その中には以前から気になっていた大江神社(大江八幡宮)が含まれていました。

そして、その流れを追っていくうちに、高良大社へたどり着いたのです。

高良山周辺を調べ始めると、これまで別々に見えていたキーワードが、一つの場所へ集まっていることに気づきました。

武内宿禰、高良さま、磐井、恵比須、志賀神社、阿蘇神社、スサノオ神社。

さらに、右三つ巴紋と左三つ巴紋が一対となって置かれた狛犬や、これまで見たことのない二つ巴紋の幕。

高良大社は左三つ巴紋でしたが、下宮や周辺に右三つ巴紋の痕跡が残っているようでした。

山の中には古墳があり、水が湧き、後の時代には鉄づくりの痕跡も残っています。

これまで国東半島や豊前、中津、うきは市で拾い集めてきた点が、高良山という一つの場所でつながり始めたように感じました。

もし、これまで集めてきたデータを一つの地図として眺めるなら、私には二つの流れが浮かび上がってきます。

一つは、海を支配し、潮の満ち引きや宝珠(玉)と結びつく海人たちの祭祀の流れ。

もう一つは、筑紫の地で朝廷とは別に大きな力を持っていた土着勢力の記憶です。

安曇磯良、武内宿禰、高良さま、磐井。

私は、これらが同一の存在だったと言いたいわけではありません。

ただ、別々の場所を歩き、別々の資料を読み、神社を訪ね続けていると、それぞれが同じ地図の上に現れてくるように見えるのです。

もちろん、これは私自身の見え方であり、ひとつの仮説にすぎません。

だからこそ、現地へ行き、自分の目で見て、確かめたい。

高良山は、そのために次に歩きたい場所です。

このサイトは、答えを証明するための記録ではありません。

地図の上に少しずつ点を置き、その点がどのようにつながっていくのかを歩きながら確かめていく記録です。

その先に、どんな景色が見えてくるのか。楽しみです。

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この記事を書いた人

ぶぜんノートのアバター ぶぜんノート フォトライター

豊のくにあと運営者。
福岡県と大分県の県境エリアで活動しているフォトライターです。
活動エリアは、北九州から東〜中津〜宇佐〜国東半島の北西部。
地域の古い痕跡を歩いて探し、歴史サイト「豊のくにあと」を運営しています。

拠点は、築年数不明の古民家を借りて開いた小さな図書館
一人旅が好きな人や、静かな時間を過ごしたい人のための場所として開いています。

地域で活動する個人や団体向けに、「自分で育てられるホームページづくり」のワークショップも行っています。(古民家図書館・オンライン対応)

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