宇佐神宮の式年造営に関わったと伝わる、旧豊前国・三郡の三神社。
築上町の大楠神社、豊前市の白山神社、中津市三光の斧立八幡神社を訪ねていく中で、これまで「豊のくにあと」で追ってきたキーワードと重なるものが見つかりました。
今回は、現地で確認した「海神社」の扁額と、「右三つ巴紋」について記録しておきます。
築上町・大楠神社に残されていた「海神社」の扁額

築上町の大楠神社の境内の隅には、文字が薄くなった古い扁額を掲げる小さな鳥居がありました。

よく見ると、そこには「海神社」と読める文字が残っています。
大楠神社周辺は、川はそばにありますが、海はありません。
この扁額がどのような経緯で残されたのかは分かりませんが、地域にあった海神信仰の痕跡を感じさせる資料の一つかもしれません。
豊前市下川底・白山神社で見つけた「右三つ巴紋」

豊前市の白山神社では、右向きの三つ巴紋が確認できました。
何度も訪れていたのに、まさかここにあるなんてと驚きました。
中津市三光臼木・斧立八幡神社の石灯籠にも残る巴紋

中津市三光の斧立八幡神社では、境内の石灯籠に右三つ巴紋が刻まれていました。

奉納年代は大正期と見られます。
白山神社の社殿意匠、大楠神社周辺の海神信仰、そして斧立八幡神社の巴紋。
それぞれ単独では断定できるものではありませんが、宇佐神宮の式年造営と関わる地域の中で、似たモチーフが繰り返し現れていることは興味深く感じています。
まとめ
現地を歩いていると、本や資料だけでは見えてこなかった共通点に出会うことがあります。
「海神社」という名前。
繰り返し現れる右三つ巴紋。
それらが何を意味しているのか、現段階ではまだ分かりません。
ただ、宇佐神宮を中心とした豊前地域の信仰や歴史を考える上で、記録しておきたい風景でした。
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