右三つ巴紋を手がかりに、いくつかの場所を巡るようになっていました。
まだ何が分かるわけでもなく、ただ気になる場所へ足を運ぶ。
そんな時間が続いていました。

その流れの中で訪れたのが、国東半島にある天念寺でした。
天念寺は、六郷満山のひとつとして知られる古い寺院。
山の中にありながら、どこか開けた空気があります。
岩肌と堂宇が近く、静けさの中に独特の存在感がありました。
境内を歩いていると、ある模様が目に入りました。
それは、波のようにも見える形でした。

山の中にある寺で、なぜ「海」を思わせる模様があるのか。
そのときは、理由も分からないまま、ただ引っかかりが残りました。
後になって、その違和感が別の場所とつながることになります。
けれど、このときはまだ、何も分かっていませんでした。
ただ、気になったものを写真に収めただけでした。
振り返れば、この頃から「山の中の海」という感覚が、少しずつ現れ始めていたのかもしれない。
このとき見たものが、後にどこへつながるのか。
まだ、想像もしていませんでした。
(連載7につづく)
目次
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- 【豊のくにあと歴史の謎:連載1】宗像大社から始まった不思議な旅。無関係と思っていた「点」をつなぐ道の起点
- 【豊のくにあと歴史の謎:連載2】移住した旧豊前エリアで浮かび上がるいくつもの謎。つながるようで、つながらない右三つ巴紋がやはり鍵か
- 【豊のくにあと歴史の謎:連載3】読者からの情報提供で得た「牛頭天王」の謎を追うと天照大神の荒魂・水の女神「瀬織津姫」に行き着いた
- 【豊のくにあと歴史の謎:連載4】勝者に消された歴史がある?_出雲王国の口頭伝承が伝えられた本、実際に消された跡を見て
- 【豊のくにあと歴史の謎:連載5】右三つ巴紋を頼りに「消された」「変えられた」跡を拾い集めていくと新たな謎につながっていく
- 【豊のくにあと歴史の謎:連載6】天念寺で見た、海の模様
- 【豊のくにあと歴史の謎:連載7】応利山で見つけた小さな祠
- 【豊のくにあと歴史の謎:連載8】馬城山で見た、山に向かう海の神
(連載中)
